ぐっと風が温みはじめた3月中頃の早朝、丘のうえにひとり立ち、拡がった一面の淡い緑の、茶畑全体を見晴るかしていました。今年も、周辺の狭山丘陵の雑木たちが芽吹きだし、野の鳥たちの鳴き声も響き渡る、ことさらに早い春の訪れを感じていました。
鶯(うぐいす)のだまって聞くや茶つみ唄 一茶
本年は、狭山茶エリアにおいて、春先の温暖な気温のなか、茶樹は非常に早い発育となりました。過去にないほどの順調な新芽の伸長に、戸惑いを感じるほどでした。
また、特別な低温の日もなく、桜の開花時季に伴い、新茶葉の摘み取り作業も早まったうえ、さらに雨量も適度にあって、どうやら施した肥料成分を充分に吸収したようでもありました。
生産地としては、一般に、厳しい気象条件下にある狭山茶といわれていますが、昨今の気象下にあって、生育環境としては温暖な他のお茶の産地並みになりつつあり、その結果として、さらに味わい深さも加味されて、一層の高品質な煎茶に仕上がっています。 お陰さまで今年も、外観、内質ともに品格の高い、友野園らしい良質な新茶ができており、しっかりとした手応えを感じております。


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