毎年、茶葉の摘取り作業がひと段落する頃になると、ぽつり、ぽつりと、お客さまからの、お茶を飲んでの感想やら、お褒めの言葉などいただけます。
お届けした梱包の箱を開けられ、アルミパックの蓋を切った際に、すーっと香る新茶の匂いに気持ちが弾む、とか、蓋を開けるのが我が家の風物詩、今年も美味しく和みます、など伺っています。毎度、誠にありがとうございます。
こうしたお客さまからの直接のご感想やご意見は、栽培・生産から製造・販売流通までを一貫して自ら行っている当園としましては報われますし、やり甲斐や励ましにもなって、溢れるほどに幸せです。
ところでお茶は、嗜好品の代表的なものとされています。嗜好品とは、香味や刺激を得るためのものでもありますから、好みや、長く親しみを感じて、馴染みあるものが好まれるのでしょうか。
最近では、お茶の持つ栄養素の分析や効果など科学的な研究も進み、古くから薬効が尊ばれて飲まれ続けて来たように、機能性飲料としての側面も見逃せなくなって来ました。ということは、お茶はもう、単なる嗜好品ではなくなっている、のかも知れません。
そうはいっても、やはり味わい愉しむものについては、千差万別の好みが生じます。そうした多様な嗜好については、十人十色、それは、それぞれでよいのだといつも感じています。好みは、いろいろです。
そのうえで友野園では、上出来だ、これは美味い、と胸を張れるお茶だけを作って万端準備し、皆さまをお待ちするのには自信があり、日頃からの愚直なそんな姿勢が、当園の真価とも思って作業しております。 こうして皆さまに、いつも誇らしくお茶を直接、お届けできる幸いに、日々、深謝しつつ。