2025年の新茶

新茶

丘を渡ってくる風に、たくさんの光りと微熱が伴って流れる季節がやって来ました。

今年の新茶に向けて、シーズンインを迎え、いよいよ4月29日より初摘みとなりました。緊張と昂ぶりに、身が震えるようです。

当初、昨年より2日遅れとの予想をしていましたが、結局、昨年同様の初摘みとなり、近年の温暖化の影響を感じています。そして気になる作柄は、昨年と同じ良好な出来映えとなって、確かな手応えがじわりと伝わってきています。

近年、緑茶品種で二番茶時期には各産地で和紅茶が製造されるようになり、また萎凋という、摘んだ茶葉を数時間掛けしおらせて、花などのような香りを醸し出す緑茶や紅茶、また和製ウーロン茶を製造する茶農家も、徐々に増えてきたように思われます。緑茶の持つ多様性をフルに発揮させ、多様化する広いニーズに応えようと、多くの茶農家で様々な工夫や試みがなされるようになりました。

そんな時勢にありながらも、友野園では和紅茶など製造しつつも、本年も、一番の基本は緑茶にあり、と位置づけています。毎日、日常に飽きずに飲める緑茶の製造こそを中心に据え、大切に考え、栽培にはいつも通りに手を抜かず、今年も選び抜いた、美味いお茶だけを製造していく覚悟でおります。

皆さまに我が家のお茶を、ひと口、飲んでいただくと、うん、今年も美味い、友野園のお茶だな、と味わいを感じていただけるよう、目下、一家総出の作業を続けています。

今年の我が家の新茶に、どうぞご期待下さい。

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