新茶の手応え

新茶

友野園の茶畑全体が、淡く、萌えています。

子規の句になぞらえていえば、まさに、どちらを見ても山笑う、という情景が心地よく拡がっていて、思わず深呼吸したくなるほどです。

今年は幸い、4月の雨がタイミングよく降り、数回に分けて施した肥料がその都度の降雨によって、溶けて茶樹の根域にまで行き届き、しっかり吸収されていることと思われます。

過去においては、狭山茶エリアでは4月の雨が非常に少なく、肥料がすべて溶けて吸収されることは稀でしたが、ここ数年、暖冬気候に転じてからは、春に多くなった降雨がお茶の生育には好都合に作用しています。肥料は雨によって根に運ばれない限り、吸収されませんから。

さて、皆さんが気にされている本年の新茶の収穫予想日は、昨年ほどは日中の気温が上がらず、やや遅れそうです。とはいっても、暖冬の傾向はここのところ変わっていませんので、それ以前に較べればやや早まるイメージだと思います。

そうした気候の機微や、新芽の生育・伸長など、様々なファクタから見て園主が予測・判断すると、今年の新茶も、どうやら味わいの濃い、香り高い狭山茶に仕上がりそうです。 もちろん、確かな手応えも感じています。どうぞ、ご期待下さい!